今日から私のブログ「サブロフラグメンツ」をスタートします。昨年秋からすでに会員向けの「メールマガジン」を始めていましたが、今後は「サブロフラグメンツ」もよろしくお願いします。随時私の「断片」や「破片」を送りたいと思います。さてどういうものになりますか、これも表現の小さな一つとして力まず気楽に臨みたいと思います。
新年は昨年暮れからつづくチラシの製作で明けました。5月にシアターコクーンで公演する私と佐東利穂子のディエット作品「オブセッション」のチラシです。昨年暮れに写真撮影があったのですが、その時のことを報告しましょう。
撮影当日は、自分のカメラを持参してスタジオに向かいました。着いた時は既にスタッフの方々は、私が何を要求するか知らないはずなのに準備してくださっています。私がまた急になにを言い出すかわからないという読みが敏感に働いているぞと私の方も察知します。リラックスしているが微細な緊張感の線が張り巡らされている現場が私は大好きです。KARASのスタッフは、私が要求したように電球を何十個も配線し始めています。空中に吊って垂らした電球と床に設置した電球は、私と佐東利穂子が衣装に着替えて撮影場所に入った時には準備されていました。その後、舞台用照明が何台か足され、私の求めたデータを記録し撮影準備がすべて整いました。規模は小さくとも、公演時の仕込みと同様に私の考えにスタッフのみなさんは即座に答えてくれます。照明の明るさに対する私の細かい要求の変化に間髪入れずに対応してくれるので、今日の撮影は上手くいくぞと予感します。先ず佐東利穂子を対象にして私は持参のカメラで撮影します。最終的には私自身も写っていなければならないのですが、私は完全にカメラマンとなってシャッターを押します。そういう時は、よくある事なのですが、自分のやっている行為にとことん没入します。そうしないと最終的に自分がなにを求めているのか、なにを見つけようとしているのかが、明確にならないからです。私は自分が写真のフレーム内に入るであろう位置を想像しつつ、シャッターを押しつづけました。どんな写真をどういう意図で、どのように撮影するかを明確にします。それをデザイナーの方に見てもらって提案を伝えます。デジカメだから、それができるのです。そして、なぜそうしたかという理由があります。デザイナーの方にシャッターを押してもらう為です。彼は私の意図を充分理解してくれました。次にデザイナーの方が私の位置に立ち、顔の向きなどを私が指示する通りに向いてもらいました。それを私が撮影し、彼に見てもらいます。彼は構図を理解します。次に私が佐東利穂子と一緒に被写体になりデザイナーの方にシャッターを押してもらいます。本番撮影です。本番撮影は意外に短時間ですみました。出来上がった写真の数々は素晴らしく、そこから一枚を選ぶのが大変でした。私はこのような作業が好きです。付き合ってくださるスタッフの方々は大変でしょうが、明確な目標やイメージをもって、未だ見ぬ「傑作」の為に、最善を尽くすというやり方はどんなに規模が大きかろうと反対に小さかろうとやる事は同じです。そして作業はそこで終わりではなく、そこから新たな作業が始まるのです。私の手を離れて、チラシのデザインを仕上げてくださるのです。そして今日チラシが仕上がりました。写真撮影は大成功でしたし、とても良いチラシができました。普段このような現場の事は書いたことはないのですが、これも表現活動の一部と思い紹介しました。スタッフの方々に感謝でいっぱいです。