「オフィーリア」
初日の幕があきました!

勅使川原三郎の創作メモより
 
「ハムレット」について
物語を演劇にする事は、まるで身体内の老廃物を排泄する行為のようだと思えることがある。
ハムレットはいかにも退屈で、語り手は死体嗜好翔症かのように死を多産する。死は日常茶飯事で、また、死がなければ話が終わらない。逆説のようだが、死体嗜好症の作家が扮する男の名をハムレットという、読まれなくては存在しない人間が、読まれる瞬間からおしゃべりする顔に焦点が合わない目つきは暗い宙空に漂う。
あなたが読む速度が地球の回転を速めたり遅くしたり。架空の死を多産する演劇、私にとってダンスは死から生へ向かう態度と言ってもいいのですが、つまり誕生という死の始まりからの夢を形にし瞬時に消し去りたいのです。はたしてハムレットという物、ハムレットという装置は、その反対いかに生を殺し、死を形作るかを企むのでしょうか?
私は率直に思考する。死を殺しつづける装置を作りたいと考えている。それは美しいと思えるのです。空想や夢ではない物として。
 
勅使川原三郎 
 
 
アップデイトダンス No.90「オフィーリア」
日程:1月7日(金)ー16日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
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写真は初日終演直後の勅使川原と佐東
『オフィーリア』は、16日(日)まで
荻窪・アパラタスにて上演中
(11日(火)、12日(水)は休演)

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