「子供の情景」
勅使川原三郎コメント

カラス アパラタスでの次回公演は、「子供の情景」
シューマンのピアノ曲に着想した新作です
創作中の勅使川原からのコメントをお届けします。
 
シューマン作曲「子供の情景」は、13の小曲によって構成された、全体が約18分ほどの曲です。
それぞれにタイトルが付いていて、音楽から内容が想像しやすい魅力的な組曲です。
ひとり孤独な雰囲気から快活に遊びまわる子供たちを思い浮かべます。どれも生き生きとした目つきや身体の動きを感じます。
子供の姿が見えるようですが、まるで大人が子供に戻ることもできます。
しかし私のダンス『子供の情景』は、思い出に浸るのではなく、今の「大人の情景」を問いかけます。
ノスタルジー(郷愁)ではない、生き生きしたダンスを作ります。
子供を表す時、背伸びする姿を想像します。大人も背伸びするだろうし、ぐったりとしゃがみこむ時もあるでしょう。
子供の心をもつ?
いや、大人も常に子供の心、純心な感覚で生きているはず。
しかし、いつもきれいでおだやか心の訳がない。激しい感情のぶつかり合いもあるし、自虐的にもなるだろう。
そういう葛藤を含めた「大人の情景」であり、それがダンス『子供の情景』なのです。
 
音楽は、原曲のピアノ演奏を基調に、他のシューマンの曲を少しとノイズ音楽を挿入して再構成します。
勅使川原三郎
 
 
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