『踊るうた』
開幕まであと2日!
創作中の勅使川原三郎より

「踊るうた」について考える。
 
当初、うたを選んで、その曲を踊る、それが「踊るうた」だと考えていた。
世の中には無数のうたがある。だから好きな曲を選ぶことができれば作品になり公演になると単純にいえば、そんな気持ちだった。しかし様々なうたを聴いていると最も重要で素朴なことが響いてくるのに気がついた。うたは歌う人がいて、その人は気持ちをこめて歌っている。声というより心や魂をふり絞って歌っている。
その歌う声に向かう私たちはどうなんだと、問われていることに気がついた。
いい曲だ、好き好みだけでは、足りない。うたを踊る態度こそ、「踊るうた」になるべきと改めて感じた今、選曲をし直している。こちらのうたの方が、気持ちがこもっている、こもっていないなどと、比較するのではない。
歌った人は、歌っている時、今こそ歌うべきだと強い思いがあったはずだ。
実際にそうかそうじゃないかを検証したいのではない。今こそ、その歌う人と歌われるうたにとって、どれだけ大事に歌うことがあったのかを感じ直すところから、始め直す。この態度無しに、うたに向かい、うたを踊るなんていうことは、ありえない、そのように感じ考えています。
 
勅使川原三郎
 
 
アップデイトダンス No.89「踊るうた2」
日程:12月23日(木)ー26日(日)
劇場:カラス アパラタス B2ホール
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