アップデイトダンス
No.30 − No.26
日程 2016年1月16日-23日(7回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子
『青い目の男』原作ブルーノ シュルツ
青い目の男は、宇宙の大いなる結びつきから抜け出さず、ケンタウロスのような
半人半獣となり、自然の大いなる周期に縛られ、未完成でいながら成長をつづける。
われわれはひとり残らず天性の夢想家である。ブルーノ シュルツ「夢の共和国」より
No.29「ダンスソナタ 幻想 シューベルト」
日程 2016年1月7日-12日(6回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子
2016年、一年の初めのアップデートダンスは、ピアノソナタの演奏で踊ります。
作曲家と演奏家の精神を受け取り、学び、そして自分たちの進む道を確かめるために。
音楽が与えてくれるものへ我々はお返しをするつもりで踊りたいと思います。
そして皆様への挨拶として、良い年でありますように。
No.28「ペレアスとメリザンドⅡ」
日程 2015年11月24日-30日(8回公演)
出演 佐東利穂子
『ペレアスとメリザンドⅡ』
勅使川原三郎が、ドビュッシー作曲のオペラ「ペレアスとメリザンド」
(原作:メーテルリンク)を基に創作する佐東利穂子の創作ダンス。
No.27「ハムレット」死を殺す身体詩
日程 2015年10月2日-11日(8回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子
『ハムレット』死を殺す身体詩
ハムレットは割れた鏡、冷徹と興奮の矛盾装置「王子」は灰色
から無限に変色する。
No.26「プラテーロと私 3」
日程 2015年8月17日-26日(8回公演)
出演 勅使川原三郎 佐東利穂子
『プラテーロと私』
スペインの詩人ヒメネスが、ロバのプラテーロと過ごした日々を描いた散文詩集
「プラテーロと私」。プラテーロの純粋さを通して、人間にとって大切なことは何か
をしみじみと語りかけてくる詩篇の中から勅使川原三郎が十数篇を選び、佐東利穂子
と共に朗読とダンスで綴る作品。
オペラ冒頭の音楽そのままに、靄の中にぼんやり浮かび上がる人影。少しずつ、光が女性の存在を照らしていく。小さな空間だからこその光と闇の質感のコントロールが素晴らしい。メリザンドに寄り添うのは光だけではない。水の精という説もある彼女に相応しく、何度も 水の中の姿が確認される。彼女の動きにまつわる抵抗が、海や泉の水の重みを伝える。打ち付ける波のような重いノイズ。生命の源であり、人間からは呼吸を奪う場でもある海。泳ぐことと溺れること、死とエクスタシーの境界のあいまいさ。森に、洞窟に、塔の上に、そして水の中に。おおまかにオペラの順番を追いながら音楽が使われていき、髪をたらす仕草などは使われるが、厳密な「筋」はない。だが、何度か繰り返された「死」の瞬間には特に強い印象を受け取った。
ー森岡実穂氏(オペラ演出研究、中央大学教授)
中央大学出版部「中央評論」2015年7月号(292号)
勅使川原三郎振付『ペレアスとメリザンド』ドビュッシーの音楽と共に佐東利穂子が水の如く流れ溢れ荒ぶる劇的な60分。シンプルな舞台であれだけ鮮やかに変化する照明もそれに耐える研ぎ澄まされた身体も、必見。
ー高橋彩子氏(舞踊・演劇ライター) Twitterより
ドビュッシーのオペラのエッセンスを佐東利穂子が踊る。怖れを知らぬ無尽蔵のパワーを秘めた佐東の、今この場に在るという存在の強さと、闇、といっても一様ではない玄妙な照明を始めとする緻密な構成が折り重なって未知なる体験へと誘われた。圧巻。
ー高橋森彦氏(舞踊評論家) Twitterより
彼らのダンスは、身体と精神の内面への強い集中のエネルギーが、枷をはずされたように外に放たれて、浮遊感のある急速な動きに変わっていきます。本当に身体の内奥から想い動かなければ、生まれてこない美しさです。明日までの公演、佐東のソロ「ペレアスとメリザンド」も、そんなすばらしい舞台です。
ー村山久美子氏(舞踊評論家) Twitterより
『ペレアスとメリザンド』濃密で神秘的な舞踏だった。ドビュッシーのオペラとリトアニアの音楽、自然界の音が交差して無限のドラマを作り上げる。ひとつの身体で四代元素を表し、宇宙のブラックマターも表現。この宇宙が終わっても女の愛は続く。
ー小田島久恵氏 (音楽・舞踊ライター) Twitterより